レーザー・光脱毛の副作用
やけど・色素沈着・日焼け肌のリスク
レーザー・光脱毛は基本的に広く行われている施術ですが、論文にはやけど・色素沈着(や色抜け)、目の周りでは前部ぶどう膜炎(目の中で起こる炎症)などの目のトラブルの報告があります。とくに日焼け直後の肌・もともと濃い肌色では有害事象が報告されやすい傾向。だからこそ信頼できる施術者・肌質に合った機種選択・日焼けを避けることが大切です。
- これから脱毛する/屋外にいる時間が長い → 施術の前後は肌を焼かないのが最優先。塗る日焼け止めで対策 → 日焼け止めを楽天・Amazonで探す
- 塗るのが苦手・こまめに塗り直せない → 物理的に日ざしをさえぎる → UVカットの帽子・日傘を楽天・Amazonで探す
- 色黒(地黒)であきらめかけている → 濃い肌色でも施術例はある。肌質に合う機種を選べる施術者を選ぶのがカギ(買う物より「相手選び」)
- 顔・目のまわりが不安 → アイシールドなどの保護と、経験のある施術者に任せる。セルフ照射で目に近づけない
- 施術後の肌をいたわりたい → こすらず低刺激の保湿を → 低刺激の保湿ケアを楽天・Amazonで探す(異常があれば医師へ)
※上記は肌を守るための一般的なケア用品で、脱毛の効果や安全性を保証するものではありません。医療脱毛は医療機関で。以下で理由を解説します。
レバノンの研究チームがまとめたこのレビューは、光・レーザー脱毛に関する104本の論文を集めて、報告された有害事象を整理したものです。皮膚の合併症(熱傷=やけど・水ぶくれ・色素沈着や色抜けなどの色素異常)と、顔まわりで問題になりうる目のトラブル(前部ぶどう膜炎=目の中で起こる炎症・虹彩炎=黒目のふちの炎症など)の両方が取り上げられています。個々の効果の大きさ(何%減るか、といった数値)を示すものではなく、「どんな有害事象が、どんな条件で報告されているか」を質的に整理したものです。
熱傷・色素異常の報告
メラニンが光を吸収
目の中の炎症(前部ぶどう膜炎・虹彩炎)の報告
脱毛の光は、毛や肌の色のもと「メラニン」に吸収されて熱に変わるしくみです。狙いは毛のメラニンですが、肌のメラニンが多い(=日焼け直後や、もともと濃い肌色)と、肌側でも光を吸収して熱がこもりやすくなります。これが、やけどや色素沈着・色抜けといった色素異常が報告される背景です。だからこそ「焼けた肌に当てない」ことが、トラブルを避ける基本になります。
目の周りの照射で報告される「目のトラブル(目の中の炎症)」
顔、とくに眉やまぶたの近くを照射するケースでは、このレバノンの研究チームのレビューは前部ぶどう膜炎(目の中で起こる炎症)や虹彩炎(黒目のふちの炎症)といった目のトラブルの報告を整理しています。目は光に敏感で、まぶたを通しても影響が及びうるため、顔の脱毛では適切なアイシールドなどの保護と、経験のある施術者のもとで受けることが重要とされています。まぶたの内側など、目に近い部位のセルフ照射は避けるのが無難です。
- 日焼け直後は受けない:肌の状態が落ち着いてから。屋外活動が多い時期はとくに注意を。
- 肌質に合う機種・設定を選ぶ:濃い肌色でも扱える機種があります。施術者に肌質を伝えて相談を。
- 目の周りは保護と経験者を:顔の照射は自己判断で目に近づけない。
「濃い肌色」でも施術はできるの?
「地黒だと脱毛は無理?」と心配する人もいますが、そうとは限りません。濃い肌色(有色人種)の顔の多毛に対してIPL(光)を用いた報告(過去の施術記録をさかのぼって調べたもの)では、この集団でも施術が行われ、有効性・安全性の面で前向きな方向が述べられています(具体的な数値は示されていません)。ポイントは、肌質に合わせて機種や設定を選べるかどうか。だからこそ、機種の違いを知っておくことが役に立ちます。
今回の2本は、いずれも「何%効く・何%安全」といった数値を断定するものではありません。Mallatのレビューは報告された有害事象を整理したもの、Deshpandeの報告は濃い肌色でも施術できるという方向性を示すものです。「絶対に安全」でも「危険だからやめるべき」でもなく、条件しだいでリスクが上下する——そこを踏まえて、施術者とよく相談するのが賢い読み方です。機種ごとの向き・不向きはレーザー機種の比較(関連記事)もあわせてどうぞ。
よくある質問
Q日焼けした肌に受けても大丈夫?
Q色黒(地黒)だとリスクが高い?
Q脱毛で目に影響が出ることはある?
- レーザー・光脱毛は広く行われる一方、やけど・色素異常・目のトラブル(目の中の炎症)の報告がある(レバノンの研究チームがまとめた104論文のレビュー)
- 日焼け直後・濃い肌色では有害事象が報告されやすい傾向(数値ではなく方向性)
- 濃い肌色でも施術は可能との報告あり。カギは肌質に合う機種選択
- 大切なのは信頼できる施術者・機種選択・日焼け回避。医療脱毛は医療機関で
※本記事は公開されている学術論文をもとにした一般的な情報提供であり、特定の施術・化粧品・治療の効果や安全性を保証するものではありません。医療脱毛は医療機関で行われる医療行為です。やけど・色素異常・目の不調など気になる症状がある場合は、自己判断せず医師にご相談ください。
参考文献
- 1. Mallat F, Chaaya C, Aoun M, Soutou B, Helou J. Adverse Events of Light-Assisted Hair Removal: An Updated Review. J Cutan Med Surg. 2023;27(4):375-387. doi:10.1177/12034754231174852. PMID: 37272371. PubMed
- 2. Deshpande A. Efficacy & safety of intense pulsed light therapy for unwanted facial hair: a retrospective analysis in skin of color. J Cosmet Laser Ther. 2021;23(5-6):116-121. doi:10.1080/14764172.2021.2009875. PMID: 35038966. PubMed
出典はPubMed収載の書誌情報にもとづき、バンクーバー方式(ICMJE)で記載しています。本文には、原著が数値で示していない効果量は記載していません。