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UV・日焼け止め 2026年7月24日 読了 約6分

"飲む日焼け対策"は効くの?
経口カロテノイド・ポリポディウムを論文で検証

「サプリを飲めば、日焼け止めを塗らなくてもいいの?」——結論から言うと、そうではありません。経口の抗酸化成分(カロテノイドやシダ由来のポリポディウム)には紫外線ダメージをやわらげる方向の研究がありますが、いずれも"塗る日焼け止めの代わり"にはならないと報告されています。この記事では、信頼性の高い論文をもとに、経口ケアの本当の立ち位置を正直にまとめました。
先に結論

経口カロテノイド(βカロテンなど)やポリポディウムには、紫外線による肌の赤みやダメージをやわらげる方向のランダム化比較試験(RCT)があります。ただし効果はあくまで"補助"の範囲で、塗る日焼け止めの代わりにはなりません。総説でも、食事性カロテノイドの光防御は日焼け止めの代替ではないと明言されています。基本は"塗る"、経口はそれを支える位置づけ——ここが今日の結論です。

出典:Heinrich U, et al. Supplementation with beta-carotene or a similar amount of mixed carotenoids protects humans from UV-induced erythema. J Nutr. 2003. PMID: 12514275

この研究はヒトを対象にしたRCTで、βカロテン、または同量の混合カロテノイドを1日24mg・12週間とった条件を検証したものです。その結果、紫外線による肌の赤み(紅斑)が有意に軽減したと報告されました。「感想」ではなく、くじ引きで群を分けて比べた質の高い証拠だという点が重要です。

数字で見る:研究で使われた"経口ケア"の条件
出典:Heinrich 2003(RCT・カロテノイド)PMID:12514275/Pellacani 2023(多施設RCT・ポリポディウム)PMID:36892441。効果量は原著抄録に基づく記述のみを掲載しています。
24mg/日
βカロテン/混合カロテノイドの摂取量
(Heinrich 2003)
12
継続した期間
(この条件で紅斑が有意に軽減)
経口+外用
ポリポディウム併用が有益な方向
(光線角化症・Pellacani 2023)

カロテノイドは体の中で抗酸化的に働き、紫外線で生じる活性酸素のダメージをやわらげると考えられています。ただし、これは日焼け止めのSPFのように紫外線をその場で遮断する働きではありません。効き方も、遮断力の大きさもまったく別ものだと理解しておくことが大切です。

"飲むだけ"に頼ると危ないわけ

経口ケアは紫外線を跳ね返すわけではないため、「飲んだから大丈夫」と油断して浴び続けるのがいちばんのリスクです。紫外線は肌の奥(真皮)のコラーゲンやエラスチンを壊し、シワ・たるみ・シミといった光老化を進めます。補助を足すのは良くても、塗る対策を減らす理由にはなりません

シダ由来「ポリポディウム」はどうなの?

経口ケアの成分として知られるものに、シダ植物由来のポリポディウム抽出物があります。古くからの研究では、経口・外用のいずれでも、日焼け(急性のサンバーン)や光毒性反応を抑えたと報告されています。

出典:González S, et al. Topical or oral administration with an extract of Polypodium leucotomos prevents acute sunburn and psoralen-induced phototoxic reactions as well as depletion of Langerhans cells in human skin. Photodermatol Photoimmunol Photomed. 1997. PMID: 9361129

より近年では、経口と外用のポリポディウムを併用すると、紫外線ダメージの積み重ねでできる光線角化症(前がん的な皮膚の変化)に対して有益な方向だった、とする多施設のRCTも報告されています。

出典:Pellacani G, et al. The combination of oral and topical photoprotection with a standardized Polypodium leucotomos extract is beneficial against actinic keratosis. Photodermatol Photoimmunol Photomed. 2023. PMID: 36892441

ここで見落としてはいけないのは、この試験が「経口+外用」の併用を調べたものだという点です。つまり塗る対策をやめて経口だけにした研究ではありません。経口はあくまで塗る対策に上乗せする形で検討されています。

大事な"読み方"のコツ:代わりにはならない

カロテノイドの光防御をまとめた総説でも、食事性カロテノイドによる保護は「日焼け止めの代替ではない」とはっきり述べられています。経口成分の研究が示すのは「塗る対策に少し上乗せできるかもしれない」という補助の話であって、「塗らなくてよい」ではありません基本は"塗る"、経口はあくまで補助——ここを取り違えないことが大切です。(※化粧品・サプリは、特定の効果を保証するものではありません。)

出典:Stahl W, Sies H. β-Carotene and other carotenoids in protection from sunlight. Am J Clin Nutr. 2012. PMID: 23053552
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成分名で選ぶ "塗る"を基本に、補助として成分名で選ぶ
まずは基本:塗る日焼け止め
最優先はこちら。顔用でSPF/PA表示のあるもの
カロテノイド(βカロテン等)サプリ
あくまで補助。塗る対策の代わりにはなりません
ポリポディウム(シダ由来)サプリ
研究は経口+外用の併用が中心。補助としての位置づけ
※価格・在庫は各サイトでご確認ください。上記は成分タイプ別の検索リンクです(広告)。特定商品の効果を保証するものではありません。
Q結局、"飲む"と"塗る"はどう使い分ければいいですか?
A
運営者より(医療従事者・美容室オーナー)順番を間違えないことがすべてです。まず"塗る"を毎日きちんと——ここが土台で、研究の裏付けもいちばんはっきりしています。経口カロテノイドやポリポディウムは、その土台に"上乗せ"できるかもしれない補助という立ち位置。塗るのをやめて飲むに置き換えるのは、研究の読み方としても逆です。※これは論文の内容にもとづく一般的な情報で、個別の診断・治療ではありません。

よくある質問

Q経口ケアで塗る日焼け止めの代わりになる?
なりません。経口の抗酸化成分には紫外線ダメージをやわらげる方向の研究がありますが、総説でも食事性カロテノイドの光防御は日焼け止めの代替ではないとされています。基本は塗る対策、経口はあくまで補助です。
Qどのくらいの量・期間で研究されている?
RCTでは、βカロテンまたは同量の混合カロテノイドを1日24mg・12週間とった条件で、紫外線による肌の赤み(紅斑)が有意に軽減したと報告されています。ただし塗る日焼け止めのような即時の遮断とは性質が異なります。
Qポリポディウムにはどんな報告がある?
経口・外用で日焼けや光毒性反応を抑えたとする研究や、経口と外用の併用が光線角化症に有益な方向だったとする多施設試験があります。いずれも併用や補助としての検討で、塗る対策を不要にするものではありません。
まとめ
まずは"塗る"を基本に

補助として成分名で探す(カロテノイド)

※本記事は公開されている学術論文をもとにした一般的な情報提供であり、特定の化粧品・サプリメント・治療の効果を保証するものではありません。気になる肌の症状がある場合は皮膚科医にご相談ください。

参考文献

  1. 1. Heinrich U, Gärtner C, Wiebusch M, Eichler O, Sies H, Tronnier H, Stahl W. Supplementation with beta-carotene or a similar amount of mixed carotenoids protects humans from UV-induced erythema. J Nutr. 2003;133(1):98-101. doi:10.1093/jn/133.1.98. PMID: 12514275. PubMed
  2. 2. González S, Pathak MA, Cuevas J, Villarrubia VG, Fitzpatrick TB. Topical or oral administration with an extract of Polypodium leucotomos prevents acute sunburn and psoralen-induced phototoxic reactions as well as depletion of Langerhans cells in human skin. Photodermatol Photoimmunol Photomed. 1997;13(1-2):50-60. doi:10.1111/j.1600-0781.1997.tb00108.x. PMID: 9361129. PubMed
  3. 3. Pellacani G, Peris K, Ciardo S, Pezzini C, Tambone S, Farnetani F, Longo C, Chello C, González S. The combination of oral and topical photoprotection with a standardized Polypodium leucotomos extract is beneficial against actinic keratosis. Photodermatol Photoimmunol Photomed. 2023;39(4):384-391. doi:10.1111/phpp.12870. PMID: 36892441. PubMed
  4. 4. Stahl W, Sies H. β-Carotene and other carotenoids in protection from sunlight. Am J Clin Nutr. 2012;96(5):1179S-84S. doi:10.3945/ajcn.112.034819. PMID: 23053552. PubMed

出典はPubMed収載の書誌情報にもとづき、バンクーバー方式(ICMJE)で記載しています。効果量は原著の抄録で確認した記述のみを掲載しています。