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UV・日焼け止め 2026年7月24日 読了 約6分

ブルーライト・可視光は肌に悪い?
スマホよりも"太陽の光"、シミとの本当の関係

「スマホのブルーライトでシミができるって本当?」——最近よく聞く不安です。たしかに青色光(ブルーライトを含む可視光)が肌の色素をつくる細胞を刺激することは、研究で示されています。でも、いちばん大事なのは"どこから来る光か"。この記事では、可視光と色素沈着の関係を論文をもとに整理し、何を気にして、何をすればいいのかを正直にまとめました。
先に結論

青色光は、肌の色素をつくる細胞(メラノサイト)を刺激して色素産生を促すことが基礎研究で示されています。ただし——スマホやPCの画面から届く可視光より、太陽に含まれる可視光のほうが量は桁違いに多いのが現実。だからシミが気になる人がまず意識すべきは"画面"より"屋外の光"です。そして可視光対策としては、酸化鉄入り(色付き)の日焼け止めが理にかなうと研究で示唆されています。

出典:Regazzetti C, et al. Melanocytes Sense Blue Light and Regulate Pigmentation through Opsin-3. J Invest Dermatol. 2018. PMID: 28842328

この研究では、肌の色素細胞(メラノサイト)が「オプシン3(Opsin-3)」というセンサーを使って青色光を感じ取り、色素(メラニン)をつくる反応を強めるしくみが示されました。つまり「青色光→色素沈着」の入り口が、細胞レベルで説明されたわけです。ただしこれはヒトの細胞を使った基礎研究であり、「スマホを見ているとシミになる」と直接証明したものではない点は押さえておきましょう。

光の"量"をくらべる(概念図)
下の図は可視光の"量"の大小をイメージで示した概念図で、各論文の測定値ではありません。ポイントは「屋外の太陽光には可視光が豊富に含まれ、画面からの光はごくわずか」という桁の違いです。
太陽光に含まれる可視光(屋外)
桁違いに多い
スマホ・PC画面からの可視光
ごくわずか

「青色光が色素をつくる」ことと「スマホでシミになる」ことは、イコールではありません。反応が起きるには"それなりの量の光"が要ります。日常の画面利用で浴びる可視光は、屋外で浴びる太陽の可視光にくらべればごく一部。気にする順番としては、屋外の光>>画面と考えるのが現実的です。

可視光を軽視できない理由

紫外線(UV)ばかりが注目されますが、可視光(青色光を含む)も色素沈着に関わることが分かってきました。特に色黒め・シミができやすい肌質の人では、可視光による色素沈着が残りやすいと報告されています。一般的なUV日焼け止めは可視光を通しやすいため、「UVは防げても可視光は素通り」という抜け穴が生まれやすいのです。

「青色光で色素沈着」——ヒトで確かめた試験

細胞の実験だけでなく、実際に人の肌に青色光を当てて色素沈着が起きるかを調べた比較試験もあります。ここでは、青色光の照射で色素沈着が誘発されること、そして特定の処方(スキンケア)を使うことでその色素沈着を抑えられる方向にあることが示されました。

出典:Campiche R, et al. Pigmentation effects of blue light irradiation on skin and how to protect against them. Int J Cosmet Sci. 2020. PMID: 32478879

この試験はランダム化比較(RCT)の設計で、青色光を当てた肌の色素沈着を評価したもの。「青色光は肌の色を濃くしうる」「対策で防ぎうる」という、実用面での手がかりになります。ここでも大切なのは、可視光は"防ぐ側の工夫"が効くということ。次に、その"工夫"の中心にある成分を見ていきます。

可視光対策のカギは"酸化鉄(色付き)"

紫外線を防ぐ成分(酸化亜鉛・酸化チタンなど)は、実は可視光はあまり止められません。そこで注目されているのが酸化鉄(アイアンオキサイド)。ファンデーションやBBクリーム、トーンアップ下地の"色"のもとになっている成分で、色がついているからこそ可視光を吸収・遮ると考えられています。

出典:Dumbuya H, et al. Impact of Iron-Oxide Containing Formulations Against Visible Light-Induced Skin Pigmentation in Skin of Color Individuals. J Drugs Dermatol. 2020. PMID: 32726103

この研究(RCT)では、酸化鉄を含む色付きの日焼け止め処方が、可視光による色素沈着を抑える方向に働くことが示されました。対象は色素沈着が起きやすい肌質(skin of color)の人で、まさに"シミ・色ムラが気になる人"に近い層。透明タイプより、色のついたタイプのほうが可視光には有利——これが今わかっている、実用的なポイントです。

大事な"読み方"のコツ:焦点をずらさない

「ブルーライト=スマホが悪い」に話を寄せすぎないことが大切です。研究が示しているのは「可視光(青色光を含む)が色素沈着に関わる」ことと、「酸化鉄入りの色付き日焼け止めが可視光対策として有望」という2点。量が桁違いに多い"屋外の太陽光"を、色付きの日焼け止めで賢く防ぐ——ここに焦点を合わせるのが、いちばん費用対効果の高い考え方です。(※化粧品は特定の効果を保証するものではありません。)

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タイプ別に選ぶ 可視光まで意識するなら"酸化鉄入り(色付き)"を、タイプ別にチェック
酸化鉄入りトーンアップ下地タイプ
可視光を意識する人向け。色付き(アイアンオキサイド配合)
色付きBB・下地一体タイプ
続けやすさ重視。色でカバーしつつ毎日使える
屋外・レジャー用(高SPF・耐水)
紫外線対策の基本。塗り直し前提で
※価格・在庫は各サイトでご確認ください。上記は商品タイプ別の検索リンクです(広告)。特定商品の効果を保証するものではありません。
Q結局、スマホと太陽、どっちを気にすべきですか?
A
運営者より(医療従事者・美容室オーナー)色素沈着が気になるなら、まず屋外の光(太陽の可視光)です。画面から届く可視光は太陽にくらべて量が桁違いに少なく、そこに神経を使うより、外に出る日は"酸化鉄入りの色付き日焼け止め"を、量をケチらず塗るほうがずっと現実的。青色光と色素の関係は研究で示されていますが、日常で差を生むのは"どれだけの量の光を浴びるか"です。※これは論文の内容にもとづく一般的な情報で、個別の診断・治療ではありません。

よくある質問

Qスマホのブルーライトでシミができる?
基礎研究では青色光がメラノサイトを刺激して色素産生を促す経路が示されています。ただし画面から届く可視光は太陽光に比べ桁違いに少なく、日常の画面利用が主因と言える段階ではありません。まずは屋外の可視光対策を優先しましょう。
Q可視光は普通の日焼け止めで防げる?
一般的な日焼け止めは主に紫外線を防ぐ設計で、可視光は透過しやすいと考えられます。研究では、酸化鉄などの色のついた成分を含む処方が可視光による色素沈着を抑える方向に働くと示唆されています。
Q色素沈着が気になる人の選び方は?
研究の知見からは、酸化鉄を配合した色付き(トーンアップ・BBなど)の日焼け止めが可視光対策として理にかなうと考えられます。ただし特定商品の効果を保証するものではなく、量をしっかり塗って続けることが前提です。
まとめ
可視光まで意識する一本を

酸化鉄入り(色付き)の日焼け止めを探す

※本記事は公開されている学術論文をもとにした一般的な情報提供であり、特定の化粧品・サプリメント・治療の効果を保証するものではありません。気になる肌の症状がある場合は皮膚科医にご相談ください。

参考文献

  1. 1. Regazzetti C, Sormani L, Debayle D, Bernerd F, Tulic MK, De Donatis GM, Chignon-Sicard B, Rocchi S, Passeron T. Melanocytes Sense Blue Light and Regulate Pigmentation through Opsin-3. J Invest Dermatol. 2018;138(1):171-178. doi:10.1016/j.jid.2017.07.833. PMID: 28842328. PubMed
  2. 2. Campiche R, Curpen SJ, Lutchmanen-Kolanthan V, Gougeon S, Cherel M, Laurent G, Gempeler M, Schuetz R. Pigmentation effects of blue light irradiation on skin and how to protect against them. Int J Cosmet Sci. 2020;42(4):399-406. doi:10.1111/ics.12637. PMID: 32478879. PubMed
  3. 3. Dumbuya H, Grimes PE, Lynch S, Ji K, Brahmachary M, Zheng Q, Bouez C, Wangari-Talbot J. Impact of Iron-Oxide Containing Formulations Against Visible Light-Induced Skin Pigmentation in Skin of Color Individuals. J Drugs Dermatol. 2020;19(7):712-717. doi:10.36849/JDD.2020.5032. PMID: 32726103. PubMed

出典はPubMed収載の書誌情報にもとづき、バンクーバー方式(ICMJE)で記載しています。本文の記述は原著の抄録で確認した内容の範囲にとどめ、具体的な効果量の数値は掲載していません。